【Suno】自動マスタリングシステムの作成【楽々高音質】

【Suno】自動マスタリングシステムの作成【楽々高音質】
目次
  1. 自動でマスタリングしたい
  2. 大前提として分からないからお任せ自動で
  3. マスタリングシステムの紹介
  4. 自動マスタリングシステム解説
  5. はじめに:マスタリングとは?
  6. 本システムの処理フロー
  7. 各処理の詳細解説
  8. 本システムで「できること」
  9. 本システムで「できないこと」
  10. 使い方
  11. 技術仕様
  12. まとめ
  13. 比較動画
  14. まとめ

自動でマスタリングしたい

ディストリビューターによっては、曲をアップロードする際に有料でマスタリングするサービスがある。聞き比べてみると、確かにマスタリングしている方が聞きやすい。ただ、じゃ何をどうすればいいのかと言われてもよく分からない。ということで、せっかくなのでsuno解析のシステムを流用してマスタリングを行うシステムを作成する。

大前提として分からないからお任せ自動で

そもそもマスタリングの正解は、大体存在しているようなので、今の曲を解析して問題点を修正するのか潰すのかよく分からないが、とにかく正解に向けて整えていく作業はできないものでは無さそう。ただ、問題点として、平均的な正解はあっても、大正解はリファレンスが無いというか、どこまで行っても商業レベルには届かない個人レベルの処理になってしまう。それはそれで、元からそのレベルで良いと思っている部分ではあるので、今のSuno出力のwavファイルが少しでも音質向上できればいいので、問題はない。

と言うことで適当にClaudeCodeと相談しながらマスタリングのシステムを整えること半日。ある程度形になったのか分からないがとりあえずのところまで来たので紹介します。

マスタリングシステムの紹介

今の実装をClaudeCodeに記事化してもらいました。以下確認ください。システムの概要を記載していますが、詳細に関しては正直何をしているか相変わらず分かっていませんが、ClaudeCode頼みでこんな感じになるということです。以下、ClaudeCodeで作成した記事です。

自動マスタリングシステム解説

〜 素人でもプロ級の音質を目指す、AIマスタリングの仕組み 〜


はじめに:マスタリングとは?

音楽制作には大きく3つの段階があります:

  1. レコーディング - 楽器や歌を録音する

  2. ミキシング - 各トラックのバランスを調整する

  3. マスタリング - 最終仕上げ、配信用に最適化する

マスタリングは「料理の最後の味付け」のようなもの。どんなに良い素材(録音)と調理(ミキシング)があっても、最後の仕上げで全体の印象が決まります。

マスタリングで行うこと

  • 音量の統一 - SpotifyやYouTubeで再生したときに他の曲と同じくらいの音量にする

  • 周波数バランスの調整 - 低音が出すぎ、高音が足りないなどを補正

  • ダイナミクスの制御 - 音の強弱の幅を適切に調整

  • 音圧の確保 - 迫力のある音に仕上げる

  • 配信規格への準拠 - 各プラットフォームの基準をクリア


本システムの処理フロー

当システム(Auto Mastering v3.4)は、以下の12段階で処理を行います:

┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  入力: WAVファイル(Suno AIで生成した楽曲など)              │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  1. 音響解析                                                │
│     - BPM(テンポ)検出                                     │
│     - Key(調)検出                                         │
│     - スペクトル分析(周波数バランス)                       │
│     - ダイナミックレンジ測定                                │
│     - ジャンル推定                                          │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  2. ステム分離(Demucs AI)                      【GPU使用】 │
│     - ボーカル                                              │
│     - ドラム                                                │
│     - ベース                                                │
│     - その他(ギター、シンセなど)                           │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  3. ステム別処理                                            │
│     - ボーカル: 存在感UP、ディエッサー                      │
│     - ドラム: アタック強調、パンチ追加                      │
│     - ベース: 低域整理、輪郭強調                            │
│     - その他: 空間処理、周波数整理                          │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  4. ステム再合成 + マルチバンド圧縮                         │
│     - 低域(20-250Hz): ゆっくり圧縮                        │
│     - 中域(250-4kHz): 標準圧縮                            │
│     - 高域(4k-20kHz): 軽く圧縮                            │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  5. EQ(イコライザー)処理                                  │
│     - ローカット: 30Hz以下をカット(不要な超低域除去)      │
│     - こもり除去: 300Hz付近を自動カット                     │
│     - 存在感: 3kHz付近をブースト                            │
│     - 空気感: 10kHz以上をブースト                           │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  6. Mid-Side処理                                            │
│     - Mid(中央): ボーカル、ベースの安定化                 │
│     - Side(左右): 広がり感の調整                          │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  7. サチュレーション(v3.4新機能)                          │
│     - テープ風 or チューブ風の温かみを追加                  │
│     - 各トラックの「接着感」を向上                          │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  8. ダイナミックEQ / ディエッサー(v3.4新機能)             │
│     - 問題のある周波数を「音が大きいときだけ」抑える        │
│     - 7kHz付近の耳障りな「サ行」を自動抑制                  │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  9. Clarity処理(スペクトルコンター)                       │
│     - ピンクノイズカーブをターゲットに周波数バランス調整    │
│     - ジャンルに応じた明るさ/暗さの調整                     │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  10. ソフトクリッパー(v3.4新機能)                         │
│     - ピークを滑らかに丸める(歪まずに音圧UP)              │
│     - リミッターの負担を軽減                                │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  11. True Peakリミッター                                    │
│     - 最終的な音量を-1.5dBTP以下に制限                      │
│     - ストリーミングサービスの規格をクリア                  │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  12. 品質検証 & 出力                                        │
│     - LUFS測定(ラウドネス)                                │
│     - True Peak確認                                         │
│     - リファレンス比較スコア                                │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘
                            ↓
┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐
│  出力: マスタリング済みWAVファイル                          │
└─────────────────────────────────────────────────────────────┘

各処理の詳細解説

1. 音響解析 - まず「曲を理解する」

マスタリングを始める前に、曲の特性を分析します。

| 分析項目 | 内容 | 用途 |
|----------|------|------|
| BPM | テンポ(1分間の拍数) | コンプレッサーのリリースタイム調整 |
| Key | 調(CメジャーやAマイナーなど) | 将来的な処理最適化用 |
| スペクトル分析 | 周波数帯域ごとのエネルギー | EQ設定の自動調整 |
| ダイナミックレンジ | 音の強弱の幅 | 圧縮の強さを決定 |
| ジャンル推定 | Pop/EDM/Ballad等 | プリセット選択 |

スペクトル分析で検出する「問題」

こもり度(Muddy Score): 300Hz付近が過剰 → 自動カット
耳障り度(Harsh Score): 3-6kHz付近が過剰 → 自動抑制
暗さ度(Dull Score): 高域不足 → 自動ブースト
低域過多(Bass Heavy): 低音出すぎ → 自動調整

2. ステム分離 - 楽器ごとに分けて処理

DemucsというAIモデルを使用して、混ざった音楽を4つのパートに分離します。

元の曲 ──→ Demucs AI ──→ ボーカル
                      ├──→ ドラム
                      ├──→ ベース
                      └──→ その他

なぜ分離が必要?

従来のマスタリングでは「全体」に処理をかけるため、ボーカルを上げるとドラムも上がってしまうなどの問題がありました。

分離することで:

  • ボーカルだけを明瞭にできる

  • ドラムだけにパンチを加えられる

  • ベースだけを引き締められる

3-4. ステム別処理 & マルチバンド圧縮

各パートに最適な処理を施します:

| パート | 処理内容 |
|--------|----------|
| ボーカル | 2-6kHzブースト(存在感)、ディエッサー(サ行抑制)|
| ドラム | トランジェントシェイパー(アタック強調)、2-4kHzブースト |
| ベース | 60-100Hzブースト、400Hzカット(こもり除去)|
| その他 | 周波数整理、空間処理 |

5. EQ処理 - 周波数バランスの最終調整

周波数帯域    処理内容              効果
──────────────────────────────────────────
30Hz以下     カット               不要な超低域を除去
60-100Hz     必要に応じてブースト  低音の迫力
200-400Hz    自動カット(こもり検出時) モヤモヤ感を除去
3kHz付近     ブースト             ボーカルの存在感
10kHz以上    ブースト             空気感、きらびやかさ

6. Mid-Side処理 - ステレオ感の調整

音楽を「中央成分(Mid)」と「左右成分(Side)」に分解して個別処理します。

Mid(中央): ボーカル、キック、ベース → 安定感を出す
Side(左右): ギター、シンセ、リバーブ → 広がり感を調整

7. サチュレーション - 温かみの付加

デジタル音楽に「アナログ的な温かみ」を加えます。

| モード | 特徴 | 適したジャンル |
|--------|------|---------------|
| テープ | 偶数倍音、穏やかな歪み | Pop、Ballad、Acoustic |
| チューブ | 奇数倍音、パンチのある歪み | Rock、EDM、HipHop |

8. ダイナミックEQ - 問題周波数を「賢く」抑制

通常のEQは常に同じ量をカット/ブーストしますが、ダイナミックEQは「その周波数が大きいときだけ」処理します。

例:ディエッサー(7kHz付近)
・歌手が「さしすせそ」を歌う → 7kHzが大きくなる → 自動でカット
・それ以外の時 → 何もしない(高域の輝きを維持)

9. Clarity処理 - スペクトルバランスの最適化

人間の耳は周波数によって感度が異なります。Clarity処理は「ピンクノイズカーブ」をターゲットに、自然なバランスに近づけます。

ピンクノイズ: 低い音ほどエネルギーが大きく、高い音ほど小さい
           → 人間が「自然」と感じるバランス

10. ソフトクリッパー - 音圧の最終調整

リミッターに入る前に、ピークを「柔らかく丸める」処理です。

通常のクリッピング: ピークをバッサリ切る → 歪む
ソフトクリッピング: ピークを曲線的に丸める → 歪みにくい

11. True Peakリミッター - 配信規格の遵守

Spotify、Apple Music、YouTubeなどの配信サービスには「ラウドネス規格」があります。

| プラットフォーム | 目標LUFS | True Peak上限 |
|-----------------|----------|--------------|
| Spotify | -14 LUFS | -1 dBTP |
| Apple Music | -16 LUFS | -1 dBTP |
| YouTube | -14 LUFS | -1 dBTP |

本システムは自動でこれらの規格に準拠します。


本システムで「できること」

技術的に自動化されていること

| 機能 | 説明 |
|------|------|
| ラウドネス正規化 | -14 LUFS(Spotify基準)に自動調整 |
| True Peak制限 | -1.5 dBTP以下を保証 |
| こもり除去 | 300Hz付近の問題を自動検出・カット |
| ディエッサー | サ行の耳障りな音を自動抑制 |
| ステム分離処理 | ボーカル/ドラム/ベース個別最適化 |
| ジャンル別プリセット | Pop/EDM/Ballad等で自動切替 |
| ステレオ幅調整 | Mid-Side処理で最適化 |
| サチュレーション | アナログ的な温かみを付加 |
| 品質スコア算出 | リファレンス比較で0-100点評価 |

期待できる効果

  1. 音量の統一 - 他の商用曲と同じくらいの音量に

  2. クリアさの向上 - こもりやモヤモヤの除去

  3. 迫力の向上 - 適切な圧縮と音圧確保

  4. 配信対応 - Spotify/YouTube等の規格クリア

  5. 一貫性 - 複数曲を同じ品質でマスタリング


本システムで「できないこと」

技術的な限界

| 限界 | 説明 |
|------|------|
| ミキシングの問題は直せない | 元々バランスが悪い曲は限界がある |
| 録音品質の向上 | ノイズや歪みは除去できない |
| 音楽的な判断 | 「この曲はもっと低音が欲しい」等の芸術的判断 |
| 完全な自動化 | 最終的な「良い/悪い」は人間の判断が必要 |

マスタリングでは解決できない問題

❌ ボーカルの音程ずれ → ピッチ補正が必要(別ツール)
❌ 楽器のタイミングずれ → 編集が必要
❌ ノイズ(ハム、ヒス)→ ノイズリダクションが必要
❌ クリッピング歪み → 元ファイルの問題
❌ 曲の構成(Aメロ長すぎ等)→ 編曲の問題

「正解」の判定について

重要な注意点:

マスタリングの「正解」は主観的であり、完全な自動判定は困難です。

本システムでは以下を「客観的に」測定・比較できます:

  • LUFS値(ラウドネス)

  • True Peak値

  • 周波数バランス(リファレンスとの類似度)

  • ダイナミックレンジ

しかし、「この曲は良い音か?」という判断は最終的に人間の耳が必要です。


使い方

基本的な使い方

  1. WAVファイルを `動画` フォルダに置く

  2. `run_mastering.bat` をダブルクリック

  3. 処理完了を待つ(1曲約3-5分)

  4. `*_mastered.wav` ファイルが生成される

処理時間の目安

| 曲の長さ | 処理時間(GPU使用時) |
|----------|---------------------|
| 3分 | 約2-3分 |
| 5分 | 約3-5分 |
| 10分 | 約6-10分 |

※ステム分離(Demucs)が最も時間がかかります


技術仕様

使用ライブラリ

| ライブラリ | 用途 |
|-----------|------|
| Demucs | ステム分離(Meta AI製) |
| Pedalboard | オーディオエフェクト(Spotify製) |
| librosa | 音響解析 |
| pyloudnorm | LUFS測定 |
| PyTorch | AI推論(GPU加速) |

対応フォーマット

  • 入力: WAV(推奨)、MP3、FLAC、M4A

  • 出力: WAV(44.1kHz/48kHz、16bit/24bit)

動作環境

  • Ubuntu Server(推奨)

  • NVIDIA GPU(RTX 3060以上推奨)

  • メモリ: 16GB以上


まとめ

本システムは、プロのマスタリングエンジニアが行う作業の多くを自動化したものです。

強み:

  • 一貫した品質

  • 高速処理

  • 配信規格への自動対応

  • ステム分離による高精度処理

限界:

  • 芸術的な判断は人間が必要

  • 元素材の品質以上にはならない

  • 「正解」の完全な自動判定は困難

音楽的素養がなくても、技術的な基準(LUFS、True Peak等)はクリアできます。
「商用と同じ数値」にすることで、「商用レベルに近い品質」を目指せます。


Auto Mastering v3.4 - 2024年1月

ClaudeCode作成記事ここまで

比較動画

https://youtu.be/h6wkXFln-nQ

イヤホンの右が原曲、左がマスタリング済み曲です。右左の聞き分けってつけたり外したりすると分かり難いかも知れない。一応参考までに。

まとめ

商用のマスタリングサービスには届かない物の、無いよりましなものが基本自動で出来上がったので満足です。ただ、私が聞いても良い悪いが正直判別できないというか、何となくとしか言えないのですが、それでも多少でもよくなっているのであれば十分と言うことで。

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